ラベル Kodiak コディ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Kodiak コディ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年1月25日木曜日

Happy New Year❕🎍



 新年、明けましておめでとうございます。いや~遅すぎますよね(笑)。世界の片隅でこそこそとしたためているこの雑記もついに書き始めてから10年目に入ります。ほんとに色んなことがあった10年だったなあ、、、いやいやそんな感傷はさておき、2024年がこちらを見に来て下さっている貴方様にとってよいものになりますように、ご健康とご活躍をお祈りしています。

 こうしてカレンダーが変わったということは、我が家の愛犬コディ君が1歳年をとったということでもあります。りっぱな9歳児となりました。最近ちょっと肝臓の数値が高めみたいでまた今度採血とパネルをやることになっていますが、相変わらず24時間営業、いつでも準備万端、やる気満々です(笑)比較的のんびりした個体が大部分を占めると言われるシャイロシェパードの中で、コディがこういうキャラに産まれてきたのか育つ過程でこうなったのか、どっちなのかは分かりません。でも、私の性格や今の生活様式と合っていると思います。


声掛けひとつで庭の鹿をどこまでも追い払ってくれます
去年、卒業と書いたけど「鹿追いはコディの喜びである」と考えを改めました。
雨の日はやらない、体重が増えた時はやらない、など色々条件付きで継続してます

 相変わらずたのんだことは何でもやってくれるので助かります。「ドッグフードの袋にさわらない」「植木鉢を倒さない」とか、昔教わったちょっとした約束をずっと毎日守るので、律儀だなあと思います。以前アメリカ人の友人に「コディはDetail orientedな犬」と言ったら(「細部重視型の性格」ふつう人間にしか使わない表現です)、ひとしきり笑った後まじめになって「この犬は間違いなくそうだ」と頷いていました。

 1日のパターンを自分なりに分析して「この時間帯は前庭を見る」「この時間帯はキッチンのカウンターの角に寝そべる」「歯磨きをしたら寝床に行く」とか、スケジュールを立ててそれに沿って行動したがる傾向が強まってきました。もともときまりが好きな犬でしたが年をとってきてさらに、こういった規則性に安心するようになったのだと思う。それを尊重しつつ、日々少しずつ意図的にきまりを崩して、条件に幅を持たせ、柔軟性が少しでも保たれるようにしています。私自身も子供が生まれてからこっち、記憶力や反射速度がめっきり落ちてきたと感じていて、新しい事がらに挑戦し脳の健康を維持することが大切だなあとひしひしと感じているのですが、犬もきっとそうなはず。




 去年の目標として挙げていた「無ケガ」「歯を大切に」は達成できました。この目標は今年も継続です。歯や口周りに関しては、餌の皿・水の皿を毎日熱湯で消毒することと、歯磨きを1日2回するようになってからちょっと状態が上がってきたと思います。最近、内臓の負担が減るように餌を一日2回にわけたので、歯磨きもそれに応じて。これがけっこう面倒です!コディも歯ブラシを見せながら近づくと「あー、あれね」といった風に牙をかたっぽずつ出すようになったので本当におかしいです。今年の目標としては「内臓にやさしい給餌の仕方研究」「貯筋」を頑張りたいと思います。

 食べ物に関しては以前パラダイムをやっている、というノートに「毎日1回なにかうまいものをあげる」ということを書いた覚えがありますが、去年も1年続けました。といっても私の筋トレ用食材の余りで素焼きの鶏ササミとか、蒸し焼きのひき肉とか、週に1回、安売りの鳥や牛の骨をまとめて煮て、その煮汁を餌にかけたりとかでぜんぜんゴージャスではないのですが、犬は本当に喜んでいます。でもコディが本当に一番欲しているのは「私が食べてるもの」なのですよね。私は甘いボスなのでつい与えてしまい、コディがテーブルの横をウロウロするようになったのは家族には評判が悪いです。最近は自家製ピザの耳に目の色変えて喜んでたので、もらうものはもはや肉である必要もないみたい。でもレタスはあげるとぺーしますね、、、(笑)こうしてコディの日常において『条件に幅を持たせ、柔軟性が少しでも保たれる』ような存在となっていくのが、が今の私の目標です。


2023年10月25日水曜日

気持ちのいい秋


 夜空を見上げると、カシオペア座が目に付く頃となりました。朝夕の冷え込みも顕著になってきて犬君は絶好調です。飼い主の方はというと、犬のメンタルと気圧の関係に興味を持っています。コディは年を取ってから物音に敏感になっているのですが、一日の間に気圧の変化が激しい時は、特にちょっとした物音で不安が高まりやすい傾向にあるように思えます。急に雨など降ってくると私の周囲にチェックしに来る回数が増えるし、ふと気が付くと自分でクレートに入るという行動が見られるのもこのような日です。目に見えて天候が変わる前からソワソワしている事も多い気がしています。

 一方高気圧の続いている時期は、ドアの前でせがんで積極的に庭へ出ていくし、一日中外で過ごしても平気な様です。表情を見ると精神的にも安定しているように感じられます。たまに近所の人が打つ鉄砲の音が聞こえると文字通り尻尾巻いて帰って来ますが(笑)、もともと調子のいい日は不安からの回復も早いですね。今日は短い停電があったのですがクレートの中でオヤツを食べると、また颯爽と外へ飛び出して行きました。毎日元気で楽しそうなコディを見ていると、私も気分がよくなります。飼い犬のQOL(生活の質)は飼い主のQOLに直結した問題だなあと、改めて思います。



 学校から帰ってきて一番にコディと遊んでいる娘。最近8つになりました。トレーニングもどきのような遊びを二人でコソコソやっています。娘が作った謎のルールにあわせて犬が動いていたり、なぜか娘が石コロでトリーツを砕いて、それを犬がジーッと見ていたりしてすごく楽しそうです(笑)。話の通じる大きな動物が号令に合わせて動いてくれるのが面白いようです。コディの方も、一緒にゲームをしてくれる人に強い興味を示して執着する犬なので、これからこのふたりはもっと仲良くなれるでしょう。

 ある調べによると、犬の知能は人間の子に換算すると平均2歳~2歳半だそうです。たし算やひき算が出来るとか、言葉をおぼえるとか、所謂「技能」にフォーカスするとそのくらいとなるのかも知れないですが、精神面で見ると犬と娘はここ1、2年でようやく対等になってきた感があります。同じ年にオギャアと生まれて、ここまでの彼らの成長を思うとついニヤニヤしてしまうのですが、これは親心的な感情かもしれないです。子供が小さい頃など特に、まわりの人と比べて親心はおろか、家庭人としての気持ちの芽生えもなく、「このままで一体じぶんは大丈夫だろうか」と気になっていたけれど、大丈夫だったみたいです。




 田舎の集落に越して3年目が近づいています。なにもないところですが、もうずっとここで暮らしていたんじゃないか?と思うくらい時の流れがゆっくりで、広い空に山からの雲が、また毎晩天の川が見えるところが嬉しいです(スターリンク衛生も見えました)。少しずつ都市化は進んではいますが、治安も良く古き良きアメリカの生活を残した土地に住めることは幸運だと思います。人ものびのびしているし各自好きに生きている感じで気楽です。

 周辺には庭が大きい家が多いのですが、この頃の季節になると一日中外で過ごしている犬達をよく見かけるようになります。犬種的にはジャーマンシェパード、オーストラリアンシェパード、ピレネー犬、シベリアンハスキーなどの比率が多いようです。私の家の近くの個人宅では、庭のニワトリの護衛のためかマレンマと思しきの子犬が飼われ始めました。車で通りかかる度に、ヨタヨタした大型犬の子供が一丁前に吠えたり、庭の隅でめんどりに飛びかかるマネをして遊びにさそっていたりして本当に可愛いのです。


Graptopetalum 'Murasaki'

 田舎ならではの小事件にも事欠きません。最近だと敷地の中をスカンクが横切るのを見て戦慄した事と(もしコディが見つけたらと思うと)、それからこの写真見てください、私が「タコ部屋」と呼んでいる鉢ですが、これ、誰がやったと思いますか。細いクチバシ型の切れ込みがあります。私の裏庭の一角を根城にしているマネシツグミの仕業です。

 時期的に餌が減ってきて新しい味覚にチャレンジしようとしたのでしょう。一枚上の写真で見ると隣のキュービックフロストもちょっとやられています。娘が「おまんじゅうさん」と呼んで可愛がっていたリトープスなんか、土からほじくられて穴を開けられ、無惨な姿で床に落ちていて久々にブチきれました(笑)。最近、夏の休眠が終わって少し活動再開という感じになってきていて、初めて育てるリトープスの脱皮を心待ちにしていたのに、、、グリーンハウスが欲しくなりました。


娘のリトープス 非業の死から2日前の姿



 二鉢のエメリアエも元気です。右にいるやつれた顔をしている方が、2022年の3月末に奇抜な姿でやってきた個体の現在です。子株だらけになっているせいかすぐ茶ばんでしまうしドンドコ際限なく花を咲かすし、ちょっと行き急いでる感じがします。それにしてもロゼットを形成する多肉植物は、売られている時点で徒長しておかしくなってしまっていても、家で世話してるうちにまずまずそれらしい姿になっていくという好例を見せてもらっています。愛着のある草。

 左の比較的きれいな方は同じ、22年3月末のポストの最初の写真の、左端に映っていた個体です。奇抜な株を植え替える時、ポロっととれた1つだけの子株を2回植え替えた状態です。葉っぱも傷んで、根も数本の状態から1年半ほどで左の状態になるので、丈夫だし成長が早い草だなという印象。私はやっぱりエメリアエが大好きで撫でまわしてしまいます。葉の表面がザラザラしてて気持ちいいんです。




 レツーサです。これは去年の8月に「根が伸びず葉が縮れてきてしまった」と書いていた個体の現在です。私最近、急にこの草の機嫌の取り方がわかってきたんです。ちょいちょい世話をしていたら徐々に元気を取り戻してくれ、今月になって突然親株が傾いたと思ったら、下から子株が生えてきました。多肉植物は丈夫で一度あ~失敗したかなと思っても、悪あがきを受け入れてくれる寛容な点もいいですね。


Echeveria lilacina

 おいおい、犬のブログでいつまで道草を食っているんだ、とそろそろ思われていることでしょう。これで最後にします!2年前のブログでEcheveria lola "Mexican Hens and Chicks" として紹介していましたが、調べたり、購入した園芸店にも確認してエケベリア・リラシナ、北米での通称は『ゴーストエケベリア』ということが分かりました。基本ずっとほったらかしだったので不格好だし、すっかり鉢よりも大きく広がってしまいましたね~ちと可哀想な状態です。

 北米の学校には学年末に先生にあげる「ティーチャーズ・ギフト」というのがあって、迷惑かもしれませんが、私はいつも多肉植物の寄せ植えをあげることにしています。子供が紙粘土で飾った小鉢なんかに入れると、簡単でもそれっぽくなるので便利なのです。写真のリラシナは2年前に葉挿しで増やしたものの最後の2株です。今年のギフトに活躍してくれるかもしれません。




 二年間も窓辺でゆっくり成長してきたルームメイトを失うのは寂しいような気もしますが、大丈夫!最近引き取ってきたリラシナをまた分解してあるんです(笑)。今回のは結構状態がいいので、また2年後には、可愛い姿に成長してくれていることを期待しています。さてさて、道草はもう本当に終わりにしますね。次回の道草では「ひと夏の間にとてつもない状態になってしまった我が家のアロエ」をお届けします。



 よし、よし、コディ君、そんな目で見るのはやめなさい。おやつをあげよう。私が植木屋やホームセンターに行く時は必ずコディも連れていかれるのです。「植木屋ひきまわしの刑」です。こういうの、コディは内心どう思ってるのかな。特にホムセンは機械だらけで、コディにとっては嫌な音もするのでしょう、時々体をブルブルっと揺すってがんばっています。でも「行きたくない」とは絶対ならないところがこの犬の面白いところです。なんでもいいから飼い主についていくぞという気合を常に感じます。はなればなれが一番いやなんですね。

 シェパードなど牧羊犬の仲間は昔から飼い主を守って交通事故に遭うとか、飼い主を追って燃える家の中に飛び込んでしまうなどの話がときどき聞かれますが、こうした環境への不安よりも、飼い主との分離(セパレーション)への不安の方が勝る傾向があるためではないかと最近思っています。人間のまわりで多種多様な作業にあたるため基本的に知能が高いほうへ、些細な変化を感じやすい方へとチューンアップされています。それらは不安を感じやすいことと表裏一体だということなんだと思います。

 シェパードを飼う時は、根源的にそういう犬たちだと知った上で、独立心のある犬を選び、なるべく小さいうちから自信を高める練習をしてあげることで、そういった精神の面をうまくマネジメントしていくことが鍵になるかと思います。完全に出来ているわけではない私がこう書いても説得力はないかもしれませんが(笑)、犬はいつ始めても一生懸命、応えてくれます。どんな試みも決して無駄にはならないでしょう。

2023年8月30日水曜日

麻酔と鎮静




 最近、お茶を入れるのが少し上達した気がするのですよ~。今日のお茶を見てください。ズズッとすすって、ふう、うまい。まあまあ食うに困らず、屋根があり寝る場所があり、本があり、仲良しの犬がおり、好きな時間にでかでかとしたマグカップにたっぷり熱々の茶を自分で煎れて飲めることは本当にありがたい。Knock on wood。などと急に今ある現実に感謝したくさせるのが、茶の主な効能だと思います。

 私はもともと茶を飲み過ぎなんです。お医者さんが見たらもう絶対にカフェインのとりすぎ!と言われるはずです。飲むのは主に紅茶で、自称サンクトペテルブルクで一番のお茶の消費者・こと義父と並んでも全く遅れをとらないレベルの茶飲みです(ロシア人の年寄りは紅茶が水の代わりなんです)。最近は家で抹茶をたてるとかいう余計なことまで始めてしまい、道具をすこしずつ集めています。その一環で茶の煎れ方にも少し注意を払ってみようか、という気になっています。どうせ茶の飲みすぎで叱られるならうまい茶を飲んで叱られたい(誰に?)。

 病院へ採血へ行くたび「脱水気味」と言われるのも絶対にこの茶の飲みすぎが原因だと思っているんです。私最近、健康診断の結果がパーフェクトではなくなってきたんですよ。これまで特に何もしなくてもずっと健康花丸だったのに。以前、コディの時計がカチッと「老化・死」に向かって傾いたのを感じた時のことをここに書きましたが、私も今生物としてあの頃のコディとだいたい同じあたりにあることを感じます。「成長」に向かってぐんぐん伸びるばかりだった段階が完全に終了し、これからは現状をまずまず維持しながら、だんだんと消滅に向かっていくのだろうという、漠然とした予感を。


一服しているとなんとなくそばの定位置に来てコロンとする犬

 コディ君、犬、8歳、などという存在は私よりももっともっと消滅に近いはずですが、本人は全く気にせず今日もちょっとした物音にびっくらこきながら一心に生きているようです。そうそう採血と言えば、先日動物病院で血液検査をしたのですが、コディは肝臓の数値がやや高め(ハイ・ノーマル)と分かりサプリメントを処方されました。こやつも全然水を飲まないのです。そんなところまで飼い主に似なくていいよという感じですが、、、最近は定期的に鶏を骨ごと煮た煮汁を作って、フードにかけて与えて水分補給に気を付けています(飼い主も煮汁を飲んだら?という感じですよね)

 前に書いたことがありますが、コディが採血に非協力的になったため今回から血液検査は鎮静下で行う事にしました。同時に今年するべきワクチン一式も全て前倒しして、健康診断や以前つまっている疑惑のあった肛門腺のチェック等も全て一度にしてもらうよう、事前に病院に掛け合って予約をしておきました。この方式はトータルで見るとコディにとってはかなりのストレス減につながりました。獣医師や看護師さん達のストレスもかなり減ったのではないかと思います。アメリカの獣医さんの説明では、現行の麻酔や鎮静剤はかなり安全なものになっているということです。日本語だと麻酔科の先生の書かれたこの記事がとても簡単にまとめてあってわかりやすかった

 それにしても、アメリカの獣医さんって費用の見積もりやサービスなどについて聞けばすぐプリントアウトやPDFをくれるのに、こちらからアクションしなければ施術上のオプションなどもわりあい黙ってスルーされます。私の通っている獣医さんだけかも知れませんが、いつも違う獣医さんや獣医看護師さん達に当たるし、同じ相談に対しても個々の獣医さんの答え方やアプローチが違う事があり(セカンドオピニオンをとりにいく手間は省けますが)、日本のようにいつも同じ先生がしかも聞く前に向こうからこと細かに説明をしてくれるといったことはあまりないと気付かされました。もちろん先生によるのだと思います。ただ、全体的にははっきり「これ」といった対策や治療などについては、あるていど能動的に意思を示すことが大事だと思いました。

 北米に住んで10年くらいですが、この国では何ごとにおいても日本風に静かに指示を待ってきちっとその通りに動くだけではだめで、どんどん気軽に意見を言ってみたり、時と場合によっては不快感をあらわにしてみたりすることは有効です(日本ではそんなのは最後の手段、くらいのものだと思います)。調べてきて自分が知識を持っている事は必ず示し、「それについてあなたはどう思うか?」と、「聞く」んじゃなくて能動的に答えを引き出していった方が、より短時間で核心に迫った回答を得られることにも気付きました。気付くのに10年かかってしまった。しかし、人間の医者でも同じ現象が起こるかと思うとぞっとしませんが。

肉が出てきた。突然「昨日からここで待っていました」という顔をする犬




2023年8月27日日曜日

くさい!


 コディと夏を満喫シリーズ継続中。もう、くさいんです。とにかく写真見てください。この顔、いたずらっこの顔しています。この後一瞬のスキをついて再びドボンしていたんです、今度は頭から、、、。アメリカではドッグランの中によかれと思って犬用の水浴び桶を持ってくる人がいるんですが本当に心の底からやめて頂きたいです(笑)こうやって一瞬でべちょべちょになった上床をまんべんなく転げまわる輩がいるんです……、、、本人は嬉しいと思うのですが、水は跳ねるし、毛の中に木くずは入り込むし、とにかくなんかくさいし、です。

 それにしてもこういう大きくてダブルコートの犬の水遊びとは実に贅沢なものだなあと思います。身体を洗ったり乾かしたりするのって、基本半日がかりですし、バスタオルも何枚も使います。洗う場所もきちんと検討して必要ならプロにやってもらうこともあるでしょう。うかつに家の風呂場などで洗うと深刻な詰まりが発生しますし、中年になってくると切実な話ですが、腰が悪い人は洗えないです。また翌日から数日間は抜け毛が大量に発生するので、頻繁に掃除が要ります。こうしてシャンプーしない場合も、わざわざ車で山の方まで運転して清流まで行く人もいると思います。もし周囲の大型犬で頻繁に水遊びさせてもらえている犬がいたら、すごく献身的な飼い主さんがいると見てまず間違いないでしょう。幸せな犬です。



 シャンプーとブローをしてフカフカにもどっても、未舗装路を闊歩しているうちにすぐまた土埃まみれになってしまうのです(笑)。コディは庭のホースから出るそのままの冷たい井戸水で身体をワシワシ洗ってもウンともスンとも、震えもしないので、その点はとても助かっています。




 お風呂に入れられて乾かしてもらった後のコディ。ふざけてゴロンゴロンして気持ちよさそうです。自分の希望で田舎の静かな家に引っ越したせいでコディが音に敏感になったのかも知れないとここ暫く気をもんでいたのですが、広い原っぱでたっぷり遊んでもらったり、満足いくまでじっくりと匂いを嗅いだり、ただ寝転んでいる時、犬はとても楽しそうに見えるのです。東京から帰ったばかりだと、ここが比較的涼しくて乾燥した土地であることもありがたいと感じます。正直今は何が正解なのかは分かりません。この選択をより良い解に近付けることは可能だと信じ、取り組んでいきたいです。


2023年1月1日日曜日

おにぎり君とおしんこ君(別れ編)


 

 「長期わたる犬の友情」というのは、非常に稀有な現象で、特に引っ越しなどの人の移動が頻繁なアメリカ暮らしの中では、それが存在している(していた)こと自体にとても感謝しないといけないなあと感じている今日です。犬って、自分の生活のことは自分ではなにも決められません。それに私達のに比べて、悔しくなるほど短い一生を生きています。そんな彼らにとって犬の友達がいることは、本当に貴重でありがたいことだと思います。

 愛犬に犬の友達を作ったほうがいい、という意味ではないんです。犬は、自分に犬の友達がいなくでも、全く平気です。これは、犬が本質的に「人間のトモダチ」を目指して歩んできた動物だからということと関係していると思います。けれど犬と共に社会生活を送って、犬同士の遊びなども逐一観察してみると、犬にもちゃんと友達の好みがあるし、個体同士のケミストリーや、複数集まった時に起こるダイナミクスが存在することが分かります。


 

 うちの犬が3歳とか4歳くらいの頃だったかな。何気ない会話の中で、ドッグランでよく遊ぶ犬の名前を出すと、吠えるようになりました。確認のため何度も日を改めてやってみたのですが、「ライリー」とか「ニック」とか「ショーン」とか、特定の犬の名前を出すと、必ず吠えるのです。ワンワン言いながら玄関に移動して、外に行きたいような素振りを見せることもありました。他の犬の名前が分かるんだ!と、驚いた覚えがあります。犬でも、特定の好きな犬の事が脳裏に浮かんだとき、まさに豆電球が光るかのごとく、活力が生まれてそして吠えているんだと気付いた時は衝撃でした。



 コディが生後3か月の頃からの友犬ショーン、こちらのブログでは通称「おしんこ君」が、お正月を跨いで遊びに来てくれていました。おしんこ君の一家は今春、ヨーロッパにお引越しします。出会ったのはついこないだの事のようなのに、いつのまにかコディは8歳、ショーンは12歳になってしまいました。国をまたいでの移動となるので、この2匹が生きて会えるのは今日が最後となるでしょう。

 コディに小さい犬との付き合い方を(時に鉄拳と共に)叩き込んでくれた「おしんこアニキ」です。様々な場面でアニキに教わってきた知恵は、コディの中に深く刻み込まれています。一生のお別れは寂しいですが、それで今までの楽しさや、キラっと光る思い出までもが帳消しになることはない。お互い元気なうちに笑ってさよならできる良さだってあるはずです。新天地での、おしんこ君・おしんこファミリーの生活に、沢山の幸運があることを願っています。


2022年11月1日火曜日

はらはらと~紅葉降るなり 犬の背に


 彼奴の換毛期が到来しました。ブラッシング用のレーキをかけると、いつかお祭りで見たワタアメの機械のように無限に毛がとれます。とても楽しいです。フサホワ系大型犬の例に漏れず、シャイロシェパードのアンダーコートもとても細くて柔らかく、わた埃みたいにふわふわと舞います。毛量は、たぶん多くの人が思うよりかは少ない方だと思うのですが、それでも体が大きいのでなかなかです。我が家ではこの時期、全てのものにこのホワ毛が混入してくるので、私自身も気付かないだけでこれまでに相当量の犬の毛を口に入れてるはず。でもま、私は犬毛は食物繊維の一種と捉えているので、今日も心の平穏は保たれているのでありました。

 編み物が得意で家に糸車を持っている友人曰く、シャイロの毛は「紡げる毛質・長さ」なのだそうです。バージニアには頼んで愛犬の毛を送れば紡いで毛糸にしてくれる人もいるので、少し気になっています。今年は手はじめに、子供と一緒に比較的カンタンなフェルト作りにチャレンジしてみようか?コディの毛のフェルト石鹸を作ろうか?などと、夢を膨らましています。家の者より、「洗えば洗うほど手が汚くなる石鹸」などという、なんとも不敬なコメントも来ているのですが・・・(私は私で「石鹸なんかにしたらせっかくのコディの獣臭が分からなくなるからいやだ」と思っている)





 くだらない計画ですが、こういうことを思案する際、そろそろ脳裏に「思い出作り」という単語がよぎることが侘しい、愛犬の7歳の終わりです。私達はいつもニコイチで色んなところへ行き、色んな事をしてきたからか、もう本当に長い長い日々を共にしている様に感じています。「犬の飼い方」という本を開けば、こういう風に犬とベタベタと癒着した暮らしをしたり定期的に留守番させないのは犬自身のためによくないとか、分離不安にさせてしまうとか、色々書いてありますね。それはまったく論理的に正しいものです。

 でもときどき思うのです。

 やっぱりそれってそんなにダメなことなのかい?と。

 まだまだ人が大家族で、どっかの村や、町はずれで、ウシやらウマやらヒツジやらと共にアナログな生活をしていた頃。といってもそんなのは100年にも満たない、人類史においては「ついこないだ」程度の昔ですが、家の外で日がな一日ヒモもつけずにゴロゴロしていたりして、行き交うニワトリの向こうに寝そべって、これだ、この人に着いていこう、と自分で決めたその人をずっと横目で追いながら生きる、犬とはそんな連中だったはず。そういう性格のヤツが、選び抜かれた「動物のトモダチ」として、犬と言う生物の命を繋いできたはず。

 信頼しているその人が「おいで」と言ったらすぐに来て残り物をもらい、隣村まで仕事に行くとなったらついていく。その人が寝たらふとんの近くに陣取り、「変な物音がした。行こう」と言ったら、夜の3時でも目を光らせながら闇夜の中に飛び出して行く。そういう暮らし方は、ごく普通のものだったはずだと思うからです。



 


2022年10月20日木曜日

パラ活のその後

  

 近所の人から近くの農場でとれた青りんごを沢山もらったので、コディ飯に刻んで入れてみました。私達の食卓において食べきれないものや、いらないもの(調理したイモの残りとか、焼きジャケの皮とか)はほぼ何でも入れてます。なにしろ奴は、パラダイムをまぶせば殆ど何でも食べることが分かったので。ということで、犬用のグリーンフードミックス「パラダイム」を使い始めて約6か月が経過し、使用感やら気が付いたこまごまとした変化などをメモします。


おかずがてんこ盛りでパラダイムが見えない


 気付いた事ですが、まず、やけに毛並みがきれいになってきました。しっかりとツヤやコシがある感じの毛で、これが餌のためなのか、そこに混ぜている油分のためなのかは定かではないのですが、とにかくつやつやしてます。油分は、CBD、フラックスシードオイルや、コールドプレスのヘンプオイルなど植物性のものを中心に、人間用にその週に冷蔵庫に入ってたやつをわけてあげて添加しているので、特別どれがよい影響を与えたのかは定かではないです。

 次に、体重が減りました。コディは5歳頃からずっと55キロ前後でメンテナンスしてきました。これでもかなり絞っていると思っていたのですが、パラダイムに変えてからすーっと体重が減って一時50キロ前後になりました。でも、特段「痩せた」という感じもなく、弱弱しい感じもなく、すごく元気で走り回っています。夏休みにドッグシッターさんの家に泊まるので餌をドッグフードのみに戻したところ、すぐに体重が増加に転じていたので、「ドッグフードってかなり効率の良いエサだな」と感じたものです。

 この犬は成犬になってからはずっと1日1回の給餌なのですが、パラダイムはドッグフードのみの時と比較すると若干、腹持ちがいいようです。油類のおかげかもしれません。あと、シェパードにありがちかもしれませんがコディは水をあんまり飲まないので、パラダイムを潤かす時の水の量を調節して、水分補給の助けにしています。まあ気休め程度かもしれませんが…、、、。



 困った点ですが、ときどき食糞するようになりました。トレンディな食生活のおかげで、突拍子もない何かの栄養素が不足しているのでは、と少し心配になりました。コディは今までも、ときどき土を食べたりしてかかりつけの獣医さんに相談しているのですが、「とっても元気、健康」「面白い味がするから興味持ってるんだと思う」という解説しか受けたことがないのです。

 とりあえず経過を観察していますが、栄養面で偏り過ぎないようにふだんのドッグフードも混ぜたり、「ドッグフードだけの日」も作るように注意しています。ここ半年は一か月の間にパラダイムの期間、ふつうのドッグフードの期間、ベジタリアンの日、それから餌なしの日を設けてきました(生餌は体調崩すリスクが高いので暫く前にやめました)。しかしパラダイムの薬草みたいな匂いにやたらと反応するところを見ると、フンにもその匂いが残ってるのかもしれないですね。美味しそうでついつい食べちゃうのだろうか。


こらっ

 それにしても、アメリカは生活コストが高くなりました。特にガソリンや、肉類の価格の上昇が生活を直撃しています。卵はさすが物価の優等生と言うべきか、比較的リーズナブルだったのでパラダイムをやる時のたんぱく源としても重宝していたのですが、最近はこれも価格の上昇が見られます。バージニア州はもともとそんなに物価が低くない州なのですが、アジアンスーパーでエノキ1パック5ドル(750円)とかになっているのを見ると、おちおちと気軽にラーメンも食べていられないなあという感じになってきました。

 でも、犬が毎日ランチの時間を楽しみにしてるので、何かちょっとでもうまいものを食べさせたい。コディはいつも「自分が餌をもらっている」ことをよく分かっていて、どうも感謝しているようなのです。ドッグフードでもパラダイムでも、とにかく食べた後一回私の所に来て、耳を倒して目を細めて擦り寄ってきます。フードのにおいのするきしゃない口で私の顔をひと舐めしようと迫ってきます(笑)。食に対する無垢な喜びを見ると、また明日も絶対何かうまいものを食べさせようと決意する飼い主となるわけであります。



2022年10月18日火曜日

W&ODトレイル


 2ヶ月に及ぶ夏休み戦争も終わり、ふと気が付くと私達の住むバージニア北部の田舎ではすっかり季節が変わっていました。特に朝夕なんかは草つゆも薄っすらと凍り、犬の吐く息も白く、藪からは微かな虫の声が聞こえます。朝夕の散歩で視界の端を行き過ぎる木々の梢がいかにも夏をがんばりぬいたという風体で、冷たいそよ風に遊んでいます。木の葉は、そして、ある瞬間に思い立ったように枝から離れ、はらりはらりと一回切りの遊覧飛行へと旅立って行きます。コディはいつの間にか口のまわりに白髪が増えてきました。

話しかけると耳だけで「きいているよ」と返事します おりこうですね ※親バカ

 ここは最近よく歩いている、近所のワシントン・アンド・オールド・ドミニオン・トレイル(W&OD Trail)です。1800年代後半から900年代にかけて使用された鉄道の線路の上を舗装した全行程116キロ、幅約30メートルの「最も細長い広域公園」としてノーザンバージニア公園局に管理されています。地元のランナーやサイクリスト達にとってはお馴染みのトレイルであり、最近は電動の乗り物で行き来する若者や元気のいいお年寄りなんかも見かけるようになりました。

 W&ODトレイルの面白い点に、主要なトレイルの横に沿うようにして「ブライドル・パス」という小道があることが挙げられます。最小限の整備をされたこの道はホースマン専用路なのです。私とコディはサイクリストの邪魔にならないよう、ふだんはこの馬用の道を歩いています。午前中などに行くとときどき小山になったもう見るからにホカホカの「おみやげ」が落ちてることもあってコディは大喜びです(やめ~い)。

 馬専用路は、土が柔らかい所に他の通行者の足あとがついていたりして、静かですが、にぎやかです。おそらく早朝に散歩しているコディよりでかい足あとの持ち主もいるんですよ。どんな犬か分からないけど、コディより2まわりはでかい足です。となりを歩いている人間の足あとは、作業靴を思わせるものなので、近所の牧場で家畜を守っている犬かも知れません。いつか会ってみたいです。あと雨の日に行くとすれ違うのがジャーマンシェパードの飼い主ばかりで面白いです。シェパードの飼い主には規則正しい毎日の習慣を守るタイプが特別多いのか?雨の日でもガタガタ、ピーヒャラピーヒャラ言う犬を飼っているからか?両方かな…


 季節が変わりだんだん朝晩の冷え込みが厳しくなってきたので、外に置いていた植物も中に入れはじめました。上の写真の奥の方にあるゲンコツみたいなサボテンは、珍奇な見た目で夏中楽しませてくれました。いつも思うのですが、多肉植物って安いのにこんなに面白くていいんでしょうかね?なんか、申し訳なくなっちゃいます。屋内で育てると光量の問題があるので心配ですが、せめて長生きできるようにまめにチェックしてこうと思ってます。年度終わりに小学校の先生への贈答用でキープしてたエケベリアだけややネグレクトされてて罪悪感がある。笑


 子供も無事、アメリカの小学1年生になり、元気に学校に通ってます。9月の終わりに7歳の誕生日も迎えて、ひとまずはここまで無事に大きくなってくれてありがたいな、ありがとう、という気持ちです。習い事でここ1年ほどアイススケートをやっていたのですが、先日急にアイスホッケーをやりたいとか言い出し、とんとん拍子に話が進んで、今はちびっこ用のチームに入ってプレーしています(手前の白いヘルメットがチビ)。先日初めての遠征試合があり、大きい子達に交じって1スコア入れていました。

 自分達の家系はアイスホッケーを見る人ばかりで「やる人」が出たことはなかったんで、子供が小さいながら自分の考えで人生の舵を取りだした感があります。今後どこまで続くかは知りませんが、やるからには心身をしっかり鍛えてゲームをよく見て、チームの役に立つ人になれと言っています。まわりの子より始めたのが遅かったらしく課題は沢山ありますが、後方支援に徹したいです。まずは黒いヘルメット代を稼ぐところから(笑)


 「犬を飼う」ということは、特筆するような活動ではなく「生活のなかに犬がいるというライフスタイル」そのものであるとよく思うのですが、「運動の稽古事をしている」ということもまた、生活のなかにスポーツがあるというライフスタイルなんだと、始めてから気付きました。その本質は毎日の学習、トレーニング、観察と考察とメンテナンスの継続です。これも犬を飼う時といっしょですね。

 こうやって考えるとなんだか大事なことは全て犬に教えてもらっている気がしてくるわけであります。おっと…、、、また、世の中の全てに犬を関与させる愛犬家独特の異常な思考回路を披露してしまった。私、ブログをつけてきて久しいのですが、偶に現れるコアな人以外めったにコメントがこないのは多分、この奇天烈な思考が文の随所に漏れているからかなあ?と思っています。まあ、思ったところで直せはしないのですが…(つら)


2022年8月23日火曜日

草の成長(とコディ)

 微妙に続いている「最近の草」シリーズです。子供の夏休み中の現実逃避ですがよかったら見ていってください。おそらくこの世の99%の方にとっては至極どうでもいい植物の話を好き勝手に喋っているので「夏休み疲れが溜まっているのだな」と見なかったことにしてやってください(笑)コディの写真は最後にあります!最近のコディ君はどうしたかな~と、気にして下さってる方は、よかったらこのノートの一番下までスクロールされてみてください。

 さて去年9月のノートで葉挿ししたエケベリアですが、だいたい1年が経過して、直径6センチメートル程度くらいかな?まで成長しました。ずっと室内で植え替えもしてないからか、ぐぐっと大きくなることはないですがゆっくり地味に成長しているようです。この微妙な青灰色が私の大好きな色です。触ると跡が残っちゃうのでいつもじーっと眺めるだけです。

 エケベリアの仲間は、殆ど育てたことがないのですが、唯一強い関心を持っているのが原種「ラウイ」です。あの清楚な姿にとにかく惹かれます。そのうち時間が出来たら種を取り寄せて育ててみたいです。家庭菜園プロジェクト、昆虫用の庭作り、風呂場に南国植物コーナーを作る、コウモリとメンフクロウの巣箱設置計画、テラリウムを量産する、ホビーファーム作りにガチョウの飼育と、今後数年で果たしたいホームプロジェクトがたくさんなので、忘れないようにここに書いておこう。


 去年の6月頃だったかな、ほとんどまるはだかの状態でうちにやってきて、いつの間にか子だくさんのボーボーへと変貌を遂げていた宝草(?)。なんだかボーボー姿も板についてきて鉢の中でワサワサと茂る姿がおもしろいです。葉っぱの質感なども可愛らしく、いつもすてきな草だな~と思いながら見てます。わずか5ドルの植物でこんなに楽しませてもらっていいのかな?という感じ。台所のすぐ手を伸ばせば届くところに置いてあるので、子供の友達が来てワッフル焼き係の疲れが極限を迎えた時など、ふと心和ませてくれる存在です。


 ボーボーといえばこちらも。
 今年3月、ホムセンから持って帰った頃は楚々とした姿だったのにもうぎゅうぎゅうに成長して大変なことになってます。この大きさで子供がたくさん出来るという事は、わりと小柄な品種なのかな。もの集めが好きな者にとって、アメリカのホムセンの適当な品種カードはすごく歯痒いものがあります。この葉っぱもシンビフォルミス系(?)と勝手に思っているけど真相はなぞ。


 シンビはそろそろ植え替えて大きな鉢にうつしてあげたいですね、なにしろ鉢はいくらでもある。時はすでに遅しで、私のもの集め癖はジワジワと再燃し応接間の方まで広がり、すでに窓辺を侵食しはじめていたのであった。


 レツーサ。2株あるのですが私の世話の何かがいけなかったらしく、1株は根があまり伸びず葉がちぢれてきてしまいました。窓辺組は園芸店のお取り寄せ出身なので台所にいるホムセン組とは風格がちがいます。肩をいからせて話しかけても答えてくれなさそうな感じじゃありませんか。そのわりには土被ってるけど…(こういうのにあまり気付かない)


 リミフォリアです。硬葉系は最近分類がHaworthiopsisに変わったそうですね。これ系はポーカーフェイスで何考えてるか分かりにくく水やるタイミングもなんだかイマイチ分からないので苦手意識があって、うちで育てるのはこの株が初めてです。こないだ少し触ったら根がしっかり張っていてひと安心です。男性的な草。


 すみませんまだ続くんです。
 3月に奇抜な姿でうちへやってきたエメリアエは奇抜なまんまワシワシと成長を続け、今はこんなんなりました。徒長したところはもう治りませんが真ん中から正常な葉っぱがいくつも出てきて展開しています。こういうしぶとい感じがかっこいいですね~客観的に見るとエメリアエが一番好きかも知れないな、、、嬉しい事に子株もいくつか出てきて。旅行で留守にした間水が足らなかったらしくちょっと茶色くなってしまった。もう、根っこも大分まわってると思います、植え替えよう(もはや念仏)


 私が草を眺めてああでもない、こうでもないと静かに現実逃避しているところに必ずやってくる犬です。思えばこの犬は子犬の頃から「不注意でモノを倒す」というのをやったことがなく、今こうして彼の足首ほどの高さに置いてある植木鉢なども、一切倒さずに歩き回るので助かります。それにしても犬も子供と同じで大人の異常行動に敏感ですね~。このすごい懐疑の眼差しを見てください。飼い犬だってこういう目で主人を見る事があるのである。

 これを書いている今は子の夏休みも終盤で、ハワイに義父を訪ねる2週間の旅行を終えた所です。コディはその間新しいドッグシッターさんの所で過ごしていました(いつもの人がアジア圏へ里帰りしていたので)。私はここの所ずっと犬の体力向上について考えていたり、ドッグフィットネスの講座を受け終わったりで多少目が肥えてきたのでしょうか、2週間後に再会したコディの体格の変化におどろきました。コディをさわるだけで、この半月間どんなケアを受けていたかは覿面に分かりました。こういうことは、口では何とでもいう事が出来ますが筋肉は正直で、ごまかすことはできませんね。余計な勉強によって私はやっかいな客へと成長してしまったのかもしれません。耳ダニらしきおまけももらってきたので来週は病院です。

2022年5月23日月曜日

犬の聴覚過敏とつきあう②




  北バージニアの僻地では、ここ2週間で急に日差しが強くなり、暑くなりました。近所の畑では麦がどんどん育っています。上の写真の、コディの後ろに茂っているのも、麦です。こうしてあっという間に夏になっていくのでしょう。農道では野ばらやスイカズラの仲間が花の盛りを迎えており、風の中になんともいえない良い香りが混じっていて、5月の季語「風薫る」的なかんじをリアルに体感しています。

 今日は、去年の9月にぶつぶつ言っていた「犬の聴覚過敏と付き合う」というテーマの2回目のノートです。5歳頃から特定の音に「おや?」と思う反応をするようになり、6歳半ごろからは雷を恐れてクンクン言うようになったコディですが、現在7歳半に差し掛かり、「その後どうなったか」についてのアップデートです。

 まず、前回のノートで書いたような行動は変わらず、さらにここ6ヵ月の間に、嫌がる音のバラエティが増えました。具体的には、以前から恐れていた「落雷」「アマゾントラックがバックする時に出すピー音」「火災アラーム」等に加えて、

 ・突然鳴るホイッスル音

 ・突然鳴るPCの停電装置

 ・突然鳴る停電時の機器類の停止音

 ・稀に鳴るセキュリティシステムのアラーム音

 ・天井スピーカーからのアンプ接続音


などなどが忌避の対象に加わっています。一部例外もありますが、「突然鳴るハイピッチ音」シリーズが概ねすごく嫌なようです。反応の強度は、音源からの距離によって違いますが、むっくり起きて耳をそばだてる~ハアハアと息をしたり、よだれをたらす、クンクン鳴く、立ち尽くす………程度から、デッキや車庫に自分で避難する、震えながらテンパって2階へ駆け上がる、などなどと開きがあります。

 おもしろいなと思った点が、音への反応は環境に非常に大きく左右されるということです。たとえば「アマゾントラックがバックする時に出すピー音」などは、セラピーの訪問で訪れたざわざわとした市街地の環境の中では、完全に無視して何も感じていない様子が見て取れます。練習の一環として工事現場なども観察させに連れて行きますが、重機の音などははっきりいって落雷より煩いこともあると思いますが、全く平気なようです。音のボリュームというより「断続的に起こっている音か」という点のほうが重要なのだと思いました。

 健康面に関しては、すでに獣医さんに複数回コンサルテーションをしてもらっており、犬の活動レベルやオモチャや餌への興味、食欲、日中の過ごし方、歩様、排泄、屋外での過ごし方といったものには全く変化が見られ無い為、現段階では「現状維持&経過観察」「多分年とってきてるから」と言われました。落雷に関してはアルプラゾラム(alprazolam)という薬剤が処方されました。運動と脱感作トレーニングに引き続き力を入れながら、どうしても必要という場面があった時のオプションとしてとっておきたいと考えています。

 また少し話題からずれるのですが、コディは自宅内の「1Fから地下へ行くための階段」という特定の階段にも、最近すごく警戒するようになってきています。下から吹きあがってくる微かな空気の動きなどから高低差を感じているようで、周辺の廊下を「つり橋をわたる人」のようにかなり慎重に歩くようになりました。採血が出来ない問題の時も書きましたが、ここのところ全体的に警戒心増、ストレス耐性減、なのかなー、という傾向があります。これらの状況は今すぐに生活に支障を来すレベルではありませんが、時とともにやや悪化傾向なのが気になります。

 不安を訴えやすい時間帯としては、日中よりも日没後が多いです。この辺一帯の雷は夜来ることが多いこと、夜は人が寝静まり生活音がないため不審な音が際立つこと、などが関係しているのかなと思います。もともと目が良い犬なので、暗くてものがよく視認出来ない状態が落ち着かないとか、今書いていて気付いたけれど、もしかすると加齢などで視力自体の低下が起きているなどもあるのかも知れません。念のため、今年中に眼科専門医にも予約をとろう(最近すこし目が濁って見える時があるので)。

 ずっと取り組んでいる脱感作(desensitising)トレーニングについては光明もあって、コディは最近、食器洗浄機がガチャガチャ言う音を克服しました。手帳を見ると、最初に食器洗浄機を避ける素振りを見せたのは2020年の10月ですから、それから1年6ヵ月の地道な練習で「音はいやだがとなりで座って我慢ができる」ところまでもどったことになります。落雷や停電関連の音は、食器洗浄機の音にくらべて再現が難しく、それに応じてか拒絶反応も激しいため、トレーニングの形でどこまで克服していけるかは分かりません。でも、何事もやらないよりはマシかと思います。いずれにせよ、音系を克服するトレーニングは長い長い時間がかかると分かったし、先に犬の寿命がつきる可能性も高いですが、チャレンジを続けたいと思います。がんばろう!🐺



 コディは昔から、夜間は色んなものに対する感受性が上昇して表情も変わり、行動も昼とかわってくるので(周囲への探索欲、プレイドライブが非常に強くなる、よく吠える・唸る)、特に田舎に引っ越してからは日没後の散歩は避けてきました。これについて最近とても興味深いビデオを見つけたのでくっつけます。アメリカの田舎のおもしろいお兄さんの生活Vlogで、その人の護畜犬マレンマ・シープドッグの回です。



 このビデオの最後5分間くらいで、マレンマの「トビ」の夜のすがたが記録されているのですが、私はこれを見てあっと思いました。もしもコディを夜中、外に家畜と共に留まらせた場合、恐らくこのトビとかなり似た行動をとると思ったからです。

 コディが夜特にワサワサしているのは、彼がそういうヤツだから、というだけでなく、これが実働時代から「有意義だったから残された資質」だったからかもと気付きました。田舎に住むと分かりますが、月や星の明かりしかない夜に表で見張りをしてくれる存在ははっきり言って非常に頼もしいです。犬はセコムやアルソックができるよりずっとずっと前から私達のためにこれをやってくれていたんですよね。年季がちがいます。

 アメリカ産の犬種であるシャイロ・シェパードは端的に言うと「愛玩用の巨大なシェパード」として発展してきましたが、繁殖をするうえで、健康だけでなく「シェパードとしての本能」もなるべく消さないよう心を配っている繁殖家が多い犬種です。熱心な人達は個人的に子犬を集めて、牧羊犬の適正テストを受けさせる人もいます。コディも知り合いと一緒に受けたことがあります。そのような犬種なので、こうした家畜のまわりで働く犬らしい気質がより多く残った個体がいても不思議ではないと思いました。

 それにしても、我々と暮らし始めてから何万年もの間、犬は村や家族単位で比較的密集して暮らす傾向のあった人間たちにくっついて、アンビエントな自然音と共に寝起きし、いつもそれらがあることに慣れていたはずです。それに比べると、現代の犬達は核家族で「家に一人~数人しか人がいない」みたいな環境の中、進歩した建材で気密性が向上し、正に『不自然に』しんと静まり返った屋内で、時々ピッ!とかカタッ!とか音を立てる機械の存在などは、ひょっとするといくら確認しても実態のつかめない不審者の幻影と暮らしている気分なのかも知れません。それは、家や家畜を守るという本能をもつ犬達にとっては、特に不安を喚起させるものなのではないでしょうか。牧羊犬が聴覚過敏に陥りやすいと言われるのには、このあたりにも要因があるのではないかと思いました。


2022年3月29日火曜日

採血が出来ない問題



 木の芽時を迎えているここ北バージニアの田舎です。数日は天候が良かったので、例のパワー散歩ができました。上の写真は、これでだいたい2日間4回分の散歩の分量です。大型犬1頭と成人1人で取り組むとけっこうな収穫がありますね。この犬はとても力持ちです。記念写真?を撮った後は、仕分けをしてリサイクルに出します。

 セラピードッグの訪問も、先方からの連絡が来はじめました。こんどは、某旧ソ国の部門です。これを書いている今は日曜日ですが、今もあの閉鎖空間の中で朝も夜もなく働いている人がいることを思います。でも最近、この訪問活動のやり方もそろそろリファインしないとな、という懸案事項が出てきました。




 上はこの1カ月、3回目の獣医科訪問で撮った写真。コディの獣医嫌いは徐々に悪化していると感じていましたが、齢7歳にして採血を拒否しだしました。飼い主の度重なる獣医訪問の苛立ちが伝わっているのか、伺うような目をしてるのがちょっと笑えます(笑)。いや、これから年をとって、尚更検査が大事になるのに、本当は笑いごとではないのですが。

 この日は口腔に出来た発疹の治療の経過を見ておしりのチェックと、フィラリア予防薬の処方のためのルーティーン採血をすることになっていました。2回目の訪問ですでに採血が出来なかったため「トラゾドン」を処方され、前日の夜と当日の訪問2時間前、時間を計って服用していた・・・にもかかわらず、獣医看護師の人が針を近づけると受付まで聞こえる大声を出して身をよじり、獣医さんが「採血は危険」という判断になったようです(…)。

 私からすると大声を出して抵抗すれば災いから逃れられるとは学習して欲しくなかったので、そのままガッと血をとって欲しかったのですが、獣医さんや看護師さんからしたら「口を開けて暴れる大きなシェパード=危ない」となるのも、理解できます。もう少し小さい犬の場合はマズルをして強制的に補綴して施術をする選択肢もあるが、コディの場合は活動レベルや興味、食欲、歩様、排泄、屋外での過ごし方といったものに全く変化が見られない為、また歯のクリーニングを麻酔下で今後半年以内に行う可能性があるということで、一旦「現状維持&経過観察」とし、採血や検診、必要な予防接種のセットは麻酔下でやることにまとまりました。トホホです。

 それにしても、これまでに幾度となく獣医さんで治療を受ける練習を、山ほどの報酬とともに繰り返してきたわけですが、どんなトレーニングも万能ではないということを思い知りました。本当にやれやれです。この採血の件や、音に敏感になってきていることは、中年を過ぎて徐々にストレス耐性が低下してきているということでもあるのかな?と感じます。少しでも改善策を探るために、調べたりプロの知り合いなどに聞いてみたいと思います。同時にセカンドオピニオンをとりに行くことも考えて、良い獣医さん探しを続けています。コロナな日常が終わったばかりで、どの獣医科もまだまだアポイントメントが取りにくい状態のため、検査などは早め早めにやったほうが良いためです。


 人間でもそうですが、犬もどれだけ一生懸命練習をしたとしても、何もかもにおいて完璧とか、いつも優等生、というわけにはいかないのでしょう。コディだってとても優しく頭のいい犬ですが、砂糖に覆われた中に優等生と野生児という二面性がこう、ピタッとサンドになっていて、鈴カステラみたいな状態になってるのだと思います。私はこういうタイプの犬はパンチがあってむしろ好きなのですが(多分、自分もどちらかというとそういうタイプだから)、現実問題困る事もあります。肩の力を抜きながら改善にむけて出来ることをしていきたいです。


コディのバックパック


 サクラやアンズの花が満開のバージニア北部、ここ数日はかなり冷え込んで、陽光の中で時折パラパラくる粉雪が光っています。我々のほうは、前回のノートに書いていた秘密兵器が来たので、ここ1か月ほど慣らし運動をしていました。なかなかいいかんじです。トングと、軍手もゲットしました。私の軍手は、なんと花柄です(全くもってイラナイ情報)。


 コディが背中にしょっている緑の袋がその「秘密兵器」です。ノルウェーのサーミ自治区にある小さなキャンプ用品会社にオーダーしました。容量は40リットルで、ちょっとしたヒト用デイパックよりもたくさんものが入ります。テントなどの野外用品に使う布地を工業縫製で縫い合わせてあります。これが届くまですごい紆余曲折があって、ノルウェー語しか対応してないオーダーサイトからは注文も振り込みもできず、発送も基本的に国内のみだったため、直接交渉してインボイスを作成して送ってもらったのでした。時間はかかりましたが、スタッフの方がとても親切に対応してくれたので実現しました(ありがとう)。

 最初の2週間ほどは空の状態でしょわせて歩かせて、慣らし運動と荷重分配の確認をしましたが、左右のウエイトの違いに結構繊細なので、そこさえ気をつければあとは比較的シンプルで非常に使いやすいバックパックです。なによりこの緑色をすごく気にいっています。派手じゃなく、でもバックグラウンドには埋もれず、素朴だけどちょっと目を引くような、しかしカッコつけすぎない、なんともいえないいいデザインだと思います。

 日本やアメリカだと「犬のバックパック」といえばファンシーか、スポーティか、タクティカルか(軍隊みたいなスタイル)みたいな極端な選択肢しかなくて、それぞれのカテゴリにマッチする犬の場合は良いのですが、コディ郎のようにファンシーでもスポーティでもタクティカルでもない犬にとっては「どれをしょってもなんかヘン」という状況になってしまうのが悩みでした。また、私はこれは「犬に荷物をしょわせる」という文化がないことが原因と思っているのですが、容量自体も多くないものがほとんどで、ハイキング以外の実務に耐えるような製品がありません。



 私とコディがせっせと片付けた通りを地元のホースマンが通っていきます。思わず口元が緩んでしまいます。私達2人の秘密のプロジェクトによってきれいに保たれた道をあなたたちは何も知らず歩いて行くのだと、ちょっとほくそ笑みに近い笑いです(笑)。

 ニュースを見ればウクライナ情勢がヘッドラインを席巻する中、私は自分にできる事を実直に続け、家族や子供や、こういう光景が見られる日々を守っていかねばいけないと、思いを新たにしました。騒がず、弱った心に鞭打って奮い立たせ前に向かって歩み続ける事が時に必要だと、40年前ソビエトを捨て亡命者となった私の家族達は教えてくれました。

 遠くの世界の不正に対して憤ることと同じかそれ以上に、今目の前にある問題を自分のものとして捉え、能動的に取り組むこともまた重要であると思いました。家族や友や隣人のために働くこと。(がらくた拾いみたいな些細な事でも)思い立ったことを実行できる健康や時間がある今日一日を感謝しながら生きようと思いました。

2022年2月23日水曜日

コディ7歳


 1月初旬、犬のコディが無事7歳の誕生日を迎えました。

 コディの最近の主な関心事はトレーニングと散歩です(というか生まれた時からずっと主な関心事ですかね;)相変わらず子犬の様にドスドス跳ね回り飼い主がやりたいことには何でも付き合うという気概を見せてくれるので、嬉しいです。本気でどこにでも一緒に連れて行ってもらえると思っているので、私は常に「50キロを超える犬のカタマリと共に生きる人」としての人生を余儀なくされているわけですが、私自身も車のルームミラーにコディが写っていないと違和感を感じるのでどっこいどっこいといったところでしょう。嗚呼、シェパとシェパ飼いの共依存

 「一度シェパードを飼ったらもう他の種類の犬を飼えなくなる」という言説をときどき耳にしますが、こうしていつのまにか、ビッチリと隣についてくる犬の存在に慣れ過ぎてしまうためかと思います。「一緒に買い物に行きたいひと」と声をかけると「ワン!」と当たり前のように返事をする存在に慣れきってしまうのです。私は「家の柵の外に出るまでおしっこしてはいけない」と言うとおしっこしてはいけない、おしっこしてはいけないという目をして健気に小走りする犬に慣れきってしまいました。

 つい最近、アメリカ人のご近所さんがバージニアの土着のハウンドを養子に引き取ったのですが、あまりにもシェパードと行動が異なるのでカルチャーショックを受けました。広いお庭のあるお宅なのですが、匂いをとりながらひらひらとそこいら中を駆けまわっていました。ロングリードを着けていないとあっという間にどこかへ見えなくなってしまうのです。何もない草原に座ったとして、自分もすぐ横に腰を下ろしてジト~~~~~っと愛の籠った上目遣いで見つめてくるシェパードとは全然違いました。ハウンドは、個人的にシェパードなんかよりずっとずっとしつけにテクニックを要するのではないかと思いました。


この犬、愛情が重め ※小さくシッポ振ってます 


 とまあ、愛犬もめでたく7歳児となったわけですが、日課の散歩も決定版と言えるものに進化してきました。①行きは犬トレ散歩、②コディが地面の匂いを嗅いでいる時は私がスクワットなどの運動をし、そして➂帰りは道に落ちているごみを拾って帰る、という「なんだかわからないパワーな散歩」になっています。日本の友達とスカイプで話しながら歩く事もあり、朝夕の散歩がかなり有意義なものになりました。

 コディは、私が道に落ちてるものを拾うためにしょっちゅう止まっても気にしないようです。根気よく待っているので「おりこうだね」とほめると嬉しそうです(今日のノートの一番上の写真が、ほめられた時のようすです)。気が向いたらペットボトルなどを拾ってきてくれることもあります。今、このゴミ拾いのために海外から秘密兵器を取り寄せているので、届くのが楽しみです。

「チン」というコマンドでフセから顎を地面に着ける。チョコベビーみたいな形になる。


 健康面に関しては、一般的に「大型犬のシニアエイジ」と言われる7歳のマイルストーンを通過し、やや下り坂といったところです。この犬は、メンタル的な意味では5歳くらいから老化が始まっていたと感じますが、今後は肉体的な面でも徐々に衰えが見られるようになってゆくでしょう。実際、2021年の間は細かい健康問題を経験しました。その中でも大きかったのはかみなりを本格的に怖がるようになったことと、口・おしりの穴付近になぞの炎症が現れるようになったことです。

 おしりの炎症については、今は寛解していますが、一時期けっこうひどくて、病院へ行くと肛門嚢関連の問題を疑われて全身麻酔をかけて検査したりと、わりと大事になりました。結局これといった原因は分からなかったのですがその後も時々赤くなるので、長い付き合いになりそうだと感じています。コディは黒い大きなシェパードなので、見た目でソンをするというか、基本的に病院の人にはものすごく警戒されますし、やっぱりコディ自身もあまり体を触らせないので、主だった検査や治療は麻酔下で行われることになるんだと、実感した一件でした。早期発見が特に大事な犬と言えます。今後は定期的に獣医科に通ってメンテナンスをしながら、原因の特定に務める1年になりそうです。

 また、右の前足に時々痛みがある様です。よく観察したところ、若犬の時にドッグランでひねった所と同じ個所が痛んでいるようで、これも獣医師と相談しながら投薬と、運動に制限を加えながら、筋肉を強くする補助的なエクササイズを今後も続けて経過を見ています。しかしまあ、こういう時に処方される薬がとにかく高いです。アメリカはそもそも動物の医療費の上昇が言われて久しいですが、年齢がそれに輪をかけて、医療費は今後もっともっと必要になっていくと思います。仕事を増やして財布の準備をしておこうと思いました。




 獣医さんから「念のため肛門腺に優しい食事を」と指導を受けました。具体的には食べなれたえさに食物繊維をプラスするというだけですが、よく低糖ダイエットなどに使われるサイリウムパウダーを勧められたのにはおどろきました。ドッグフード1カップあたり、おおさじ1杯を添加します。そのままだと、少しの水分で皿にくっついて残ってしまうので、フィッシュオイルを加えて少しこねこねしてから与えています。上の皿がコディの1日分のえさです。時間がある時はこれをロープをつけた、小さな穴をあけた空の牛乳の容器に入れて庭を引きずっていき、なんちゃってトラッキングをさせます。また、ときどきオーブンでカボチャを焼いて与えています。

 ベースにしているドッグフードはここ数年はずっとVictor Purpose Performanceです。このフードはちょっと心配になる位安いのですが、アメリカの国内産だという点と、時々読む警察犬のフォーラムでおまわりさんがおすすめしていたので試したところ便の状態が良くなり、以来ずっと使っています。使役犬は忙しくておなかこわしている暇がないので基本、最も失敗の少ないエサ(大抵はすごく粗食)で一生やっていく犬が多いですが、コディもその作戦を踏襲しました。これにゆで卵や、スープを作った時にでた鳥肉、ゆでた野菜などを入れています。


 ここ最近の犬のアップデートは以上です。そうそう、そういえば数日前、春一番かは分かりませんが夜中にものすごい強風が吹きあれました。翌日にコディが窓辺でウ―――ッと唸るので見てみると、前に友達がプレゼントしてくれた鳥さんのおふろが倒れていました。コディはあまり唸らない犬なので驚きましたが、「いつもの様子とちがうもの」に敏感でよく気が付きますね。